状況別ガイド
相続した実家や空き家について、「住む・貸す・売る・残す」を判断するための材料を整理したガイドです。
先に知っておくこと:放置のコスト
空き家をそのままにしても、固定資産税と管理の負担は続きます。さらに、管理が不十分で市区町村長から「特定空家等」または「管理不全空家等」として勧告を受けると、敷地の固定資産税の住宅用地特例(課税標準の軽減)の対象から外れ、税負担が大きく増える可能性があります(2023年の法改正で管理不全空家にも拡大)。
また、相続登記は取得を知った日から3年以内の申請が義務です。売却するにも登記が前提になります。期限の全体像は見送った後の手続きと期限の一覧へ。
判断の順序
- 名義を確認する:登記が祖父母の代で止まっていないか。相続登記が済んでいないと売却できません。
- 使う予定を家族で確認する:誰かが住む・使う予定が本当にあるか。「いつか使うかも」のまま置くのが最も費用がかかります。
- 家の状態を把握する:再建築の可否、接道、傷み具合。ここで選択肢(そのまま売る・更地にする・買取)が変わります。
- 複数の査定を比べる:査定額は会社によって差が出ます。1社の額をうのみにせず比べるのが基本です。
進め方は3通り
- A. 自分で調べる:固定資産税評価額や近隣の取引事例(国土交通省の不動産情報ライブラリ)で大まかな水準を把握できます。
- B. 公的窓口に相談する:空き家の相談窓口を設けている市区町村が増えています。まずお住まい(または実家所在地)の自治体で確認を。
- C. 不動産会社に査定を依頼する:売却を検討する段階になったら。通常の仲介で売れる物件か、再建築不可・傷みが大きいなどの事情がある物件かで、相談すべき相手が変わります。
査定を依頼できる窓口
売却の検討を始めた方向けに、全国の空き家・中古戸建てに対応した買取の窓口を掲載します。買取は不動産会社が直接買い取る方式です。買い手が現れるのを待つ期間がなく、査定から売却までが早く進みます。空き家のまま置いている実家や、築年数の古い家の相談先になります。
査定額は会社によって差が出ます。出た額をそのまま受け取らず、進め方Aで調べた水準とも比べて判断してください。掲載の基準は運営者情報の「広告について」をご覧ください。
よくある質問
Q. 家財が残ったままでも査定できますか?
相談自体は可能な場合が多いですが、引き渡しまでには片付けが必要になるのが一般的です。実家の片付け・生前整理の見積もりの取り方をご覧ください。
Q. 相続税の申告と売却はどちらが先ですか?
申告期限は10か月です。売却を待たずに申告期限が来ることがあるため、相続税の申告と税理士の探し方もあわせて確認してください。
Q. 相続人の間で意見が分かれています。査定を依頼してよいですか?
分割方法に争いがある場合は、査定より先に相談先の確認を。法テラス(相続)で状況に合う窓口を調べられます。
親とまだ話せる方は、実家をどうしたいかを先に聞くところから。親と話せるうちに確認するリストの「家」の項目をどうぞ。
出典
- 国土交通省「固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置」(2026年8月16日確認)
本ページは判断材料の一般的な整理であり、不動産の個別判断を行うものではありません。権利関係や税務は司法書士・税理士等の資格者へご相談ください。
制定日:2026年8月16日 最終更新日:2026年8月25日